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すごいぞ小クリ!

つげ義春初期の代表作、「生きていた幽霊」(若木書房、1956年)が【小学館クリエイティブ】から7月末に復刻されるらしい。Webに記載はないが、近刊予定のチラシに載っていた。

ここ2~3年の、吹っ切れたかのような小クリ・白土ラッシュ(白土三平画業50周年記念復刻シリーズ。「こがらし剣士」、「忍者街道」全2巻、「嵐の忍者」全3巻、「黄金色の花」、7月末には「死神剣士」が発売)は、私の、そして全マンガフアンにとって最大の楽しみになっているのだが、遂につげ義春に白羽の矢が立った。

すごいぞ小クリ、やばいぞ小クリ!

「生きていた幽霊」には、掲題作のほか、「に来た男」「指」「罪と罰」「奇人」の、計5作短編が収録されている。すべて、スリラーの小品というか、ショート・ミステリーであり、初期作だけに線や画像処理にもまだ未完成の硬さが見られる。当時19歳のつげに、よく知られている後年の傑作群を期待するのはいくらなんでも無理があるが、にも拘らず抜群の構成力と、都会風の垢抜けたセンス、相変わらずの暗さを前に、初読者さえも魅了されるだろう。まさにITIKORORINである。

収録作品を読むこと自体は容易にできるのだが、かつて一冊の単行本にまとめられた作品であることを考えると、今回の復刻は意義深い。

「容易に」と書いたが、実は5作品がまとまって収録されている作品集は現在なく、たとえば、若木書房の単行本『四つの犯罪』『生きていた幽霊』をそのまま文庫にした二見書房『四つの犯罪』が、描き下ろしカラー表紙絵プラス石子順造の解説付で、先読みする際のベストであるだろうが、「指」(指を食べた男)が収録されていない。しかも、76年発行と古く、今や若干のプレミアムがついているため、人によっては敬遠されてしまうかもしれない(といっても、中古価格の相場は800~1,000円程度と低く、昨今の原油高・インフレ懸念を鑑みれば当時の定価260円と遜色ない水準であろう)。

結局、筑摩書房の全集「つげ義春全集1 四つの犯罪・七つの墓場」で「生きていた幽霊/罪と罰/奇人」を、講談社の「つげ義春初期傑作短編集(3)貸本漫画編(上)」で「指」を読むしかないのである。今回の復刻版が白土のそれと同程度の価格(2,000円ぐらい)であれば、読者も十分もとが取れる計算になる。

若木書房のつげ本の復刻といえば、92年の文化の森「完全復刻版つげ義春初期単行本集」が思い返される。7冊の単行本を当時のまま復刻(「白面夜叉」「涙の仇討」「愛の調べ」「片腕三平」「熊祭りの乙女」「剣心一路」「暁の銃声」)した大作であるが、価格の方も大作であった。サイン色紙と座談会を収録したブックレットがついているとはいえ、定価10万円はヤリスギ価格であった。

今回は「探偵マンガシリーズ」の復刻になるのだろう。上述の7冊については、ただでさえ値崩れを起しかけている古書価格に配慮することになると私はふんでいる。しかし、どうせなら、もう一度出しなおしてくれないだろうか。そして、講談社「初期長」についても、初出誌バージョンの完全復刻をしてくれないだろうか。「迷路」を全冊復刻してくれないのだろうか。くれないのなら、つげが編集を手がけた号だけでも復刻してくれないだろうか。「影」も全冊、それならばあと「ノン子」シリーズだけで本を。

どちらにしろ、04年以来、4年ぶりの作品集である。興奮しないわけにはいかない。

もうひとつの注目は、寄稿文である。白土シリーズでは豪華・多様な寄稿文が寄せられて、それだけで評論集を編めるような分量になった(権藤晋、四方田犬彦、権藤晋、宮岡蓮二、武田巧太郎、夏目房之介、呉智英、池内紀)。今回もおそらくそうなるのだろう。今漫画評論が熱いそうだから、ぜひとも【「ユリイカ」グループ】の論考も期待したい。
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卍ライン、いよいよ



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