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デジタル世代故に

¶我が愛すべきサムスン製テレビデオが天寿を全うしやがった。享年10歳であった。直前まで「地デジは延期される」論者だったのだが、そのせいで、とりあえず既にテレビレスという状況である。
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¶しりあがり寿・話題の作品集『あの日からのマンガ』を読んだ。
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震災をテーマに様々な媒体で描き連ねてきた作品をまとめた、文字通りの緊急出版。ネットでは概ね好意的な評価が多い・・・のだろうか。まだ、あまり反応が現れていないようだ。

漫棚さん】がいち早く記事にしていたが、いつもの明快な文章ではなく、どこかしらお茶を濁している印象を受ける。要約すると以下の通り。

・本作は、震災をテーマにマンガを描くとはどういうことなのかについて深く考えて描かれたものではない。
・ただ『たとえ間違えているとしても、今、描こう』という創作者としての態度には感動する。
・「笑ったでもない。泣いたでもない。感動したでもない」という感想もあるだろう。
・しかし、一年後じゃなくて、今、読むべきマンガだ。

確かに漫棚さんの仰る通りである。いわゆるハゲドウである。

即座に被災地入りしてボランティアをし、それを作品として発表するという姿勢には頭が下がる。自らの影響力を正確に認識し、善意に基づいてそれを行使するのは、実務能力と人間性両面での優性の証左だと思う。自らを省みて、心から手放しで賞賛したくなる。

悲壮な音楽とテロップに塗れた品位なきテレビや、3.11ムックのような形で「緊急出版」されたマンガ雑誌(誌名失念)、平積みされる「こんなに凄い自衛隊」本と比べれば、この作家にとっての今回のスピード感は、商機商魂故ではなくて、作家性にとってのタイミングなんだなと思わせるに足る説得力がある。

しかし、がしかしけれどもさはさりながら、なのである。

本作に収録された作品のどれもが、しりあがりの震災前の作品と何も変わっていない。題材に変化こそあれ、いつも通りのSS(すこししんこく)な作品、やや情緒的になっているかもしれないが、通常通りのしりあがり節全開の「平和」極まりない作品であった。つまり、「あの日からのマンガ」というのは時系列のことを言っているのだろうか。

漫棚さんが指摘するように、本作では、今マンガを描くことについて、「深く考えられていない」。だから目立った変化が現れていないのかもしれないが、私にはそもそも「深く」どころではなく「考えていない」、そうした観点自体が欠落しているようにしか読めなかった。口悪く言えば、小気味よいタイトルと、エマージェンシー・ハイと、「いまできること。」(コピーライト:糸井重里)的ナルシズム以外には何も見出せなかったのである。

本作が、義援金の増加などの、被災地復興への経済効果を発生させる可能性を取り上げて、「レディー・ガガのリストバンド」として評価されるべきだとして、それはそれで否定できない事実だと仮定して、それでもなお私には大きな疑問が残る。

一体この作品集を誰が読むのだろうか。
この「平和」な作品たちは、誰に向けて発表されたのだろうか。
機を見るに敏な作者をこれほどズレた行為に走らせたのは何、誰、何故なのだろうか。

SSを歓待するサブカル大国ニッポンなど、もはやどこにもない。いや、そもそもそんなものは存在しなかったはずなのに、縷々伝統と人脈とが、好事家の特殊な性癖を祭り上げたのである。現地入りしていない私は、偏りのある情報の中から、こうした事実を抽出した。

私は今、心から西野や木下や山羊の作品を読みたい。


¶と、ネットで調べていたら、【佐々木マキ】の記事が!これも読みたい!

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時事雑感・青年誌チェック3 マンガと震災【メモ】

『ヤングジャンプ』No.33 2011年7月14日発売
「華と修羅 特別編」(作:谷本和弘 画:井上紀良)

「夜王」の井上紀良が描く、「最後の華族」たちの壮絶な家督争い、の唐突な最終回。関東大震災を経て昭和の世に一平民となった元華族・唐房家の現在が描かれている。リビングのテレビで東日本大震災を見てのやりとり。
「これからどうなっていくのかしら」
「大丈夫だ」「私は何度も見てきた 日本人の強さを 今回も立ち上がるさ 前よりも強く」


『モーニング』No.33 2011年7月14日発売
「社長 島耕作」(弘兼憲史)

島を追い出そうと暗躍する宇津賀副社長の多数派工作。
原発事業撤退について松橋常務曰く、
「技術屋の立場から見てかなり勿体ない」「原発事業は日本では縮小していくかもしれませんが世界では間違いなく伸びる分野です」「撤退宣言は完全に世界を読み誤っています」


『漫画アクション』14号 2011年7月5日発売
「うちの妻ってどうでしょう?」(福満しげゆき)

震災シリーズ最終回とのこと。「こーいう原発を造ってほしい」として以下略


『ヤングマガジン』No.32 2011年7月11日発売
「ケッチン」(きらたかし)

新章スタート第1回目。いきなりの同時性に驚き。
「あの地震のときはあたしほんとに校舎が崩れるかもって思ったなぁ」「揺れてる間ずっと田口のこと考えちゃってたよ」
「僕は・・あの時・・ただ怖くて怖くて・・・・」
「谷の人のことを考える余裕なんて全然なかったなぁ・・」
こわくてしょうがないのにずっとテレビを観てた
「原発のことがあるから本当はあんまり外にいたくないんだけど・・放射性物質が・・」


COMICリュウ】8月号 2011年6月18日発売
「僕と日本が震えた日」(鈴木みそ)

「銭」「限界集落(ギリギリ)温泉」のスマッシュヒットを持つ、ビーム系作家。本作の原稿料は全額義援金に回すという。2回目以降はWEBに移行するが、これは雑誌が12月にリニューアルするためだとか。「等身大の被災」を描くということで、記録の意味合いが強いか。

しりあがり寿あの日からのマンガ
緊急発売7月25日とのこと。

EYEMASK】no.42 2011年7月10日発行
特集:東日本大震災


震災後の世界 マンガに 「ジョジョリオン」など
2011年7月6日10時17分 asahi.com

 マンガの世界で、震災後の世界を表現した作品が目立ってきた。
 荒木飛呂彦の1980年代から続くシリーズ「ジョジョの奇妙な冒険」の第8部「ジョジョリオン」が、「ウルトラジャンプ」(集英社)の6月号(5月発売)で始まり、

 過去のジョジョにも登場した杜王町がある「S市」は仙台市を連想させ、「死者数行方不明者数そして失われた家屋や産業・避難者の数は報道の通り」と続く。目を引くのは、地面が隆起してできた、全長10キロにも及ぶ堤防のような「壁の目」と呼ばれる地形だ。

 しりあがり寿は、「コミックビーム」(エンターブレイン)で5月号(4月12日発売)から、震災がテーマの短編を発表している。震災から1カ月の早さだった。「たとえ間違えているとしても、今、描こう、と思って」。同号にそう心情を記した。同号の「海辺の村」は震災からちょうど50年後の未来を、最新7月号の「震える街」は婚約者を失い余震と放射能におびえる妊娠した女性を、それぞれ描く。

 同誌では、6月号の須藤真澄「庭先塩梅(あんばい)」で家族を失った少女が、7月号のいましろたかし「ぼけまん」で、いらだちとおびえが止まらない東京のサラリーマンが描かれ、震災を扱う作品の掲載に積極的だ。奥村勝彦編集長は「これほどの出来事があれば、それを反映した作品が出るのは自然なこと。現実が現在進行形なのですぐには難しいだろうが、いずれ長編の物語も現れるでしょう」と話す。 

 08年から「ヤングマガジン」(講談社)に連載する井上智徳の「コッペリオン」は、20年前の原発事故による放射能汚染で廃虚と化した2036年の東京が舞台。女子高校生が主人公の活劇だが、過去を悔やむ原発設計者、救助で被曝(ひばく)しながら国に見捨てられた自衛隊員など、絵空事で済まなくなった描写が頻出する。ただ震災前にアニメ化が決まっていたが、当面は難しそうな状況だ。

 「はみだしっ子」で知られ、95年に亡くなった少女漫画家、三原順の「Die Energie5.2☆11.8」は、スリーマイル島事故の3年後の82年に発表された。電力会社と原発反対派をめぐるミステリーだ。電力会社に勤める主人公は原発に懐疑的だが、大量の電気がもたらす生活を享受しながら原発を批判する人々にも不信感を抱く。 震災後、ネットなどで話題にのぼり、同作を収録する「三原順傑作選’80s」(白泉社文庫)は6月に増刷された。(宮本茂頼)
(一部略)


『YOU』12号 6月1日より【井上きみどり】「再生ワーカーズ」連載。

「みかん・絵日記」安孫子三和が震災体験マンガを寄稿

「並木橋通りアオバ自転車店」の宮尾岳先生が漢な件について

「発想が勝負の商売なのに…」。漫画家やくみつるが震災に対して苦悩する姿を表現。

すげーな小クリ

UTOPIA 最後の世界大戦

時事雑感・青年誌チェック2 稀代のつげファン作家

東村アキコの略歴は以下の通り。

1999年、『ぶ〜けDX』NEW YEAR増刊(集英社)にて「フルーツこうもり」でデビュー。 初連載『ひまわりっ 〜健一レジェンド〜』(モーニング)がスマッシュヒット、月刊コーラス連載の育児マンガ『ママはテンパリスト』が、『このマンガを読め!2009』1位をとったことを機に大ブレイク。 2010年、『海月姫』(Kiss(講談社))で第34回(平成22年度)講談社漫画賞少女部門を受賞。現在は『海月姫』、モーニングにて『主に泣いてます』連載中。

今やゼロ年代を代表する売れっ子漫画家・東村。西原の画力勝負に呼ばれてしまうほど、超がつく売れっ子漫画家であるが、マンガ史的には、ランキング本の啓蒙的役割と共に、「ランキングで火がついた典型」(つまり適度にマニアック)として回顧されるのであろう。

というのは定かでないが、何よりもかなりのつげファンとして知られる。「ひまわり」の連載を読んでいたので、そのマニアックスを追ってみようとしたこともあったが(【つげパロディの系譜】)、すぐ断念した。

まず既に数が多すぎたし、2010年6月に発表された同人誌【COMICすこやか】には「東村アキコのつげ作品キャラで世相を斬るコーナー〜第1回・チヨジ〜」とあって、「つげパロディ誌作ろう!」というセリフに「それは違うだろ!」と過敏に反応し、少々げんなりしていた。

そんなに好きなら【架空】に描いてくれよ!……なんて思っていたら、これです。

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もはや意味が分かりませんが、晶文社版「貧困旅行記」。

同書は文庫版未収録写真が多数あって、マストバイな「グッド・つげ本」。

高遠に行きたくなったのでした。

公式サイト
東村アキコ公式ブログ





おまけ→【毛利甚八『白土三平伝 カムイ伝の真実』

買わなくっちゃ。

時事雑感・青年誌チェック

メジャー系マイナー誌の双璧、コミックビーム(エンターブレイン)とIKKI(小学館)の表紙が似すぎている件について。

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『ビーム』の付録DVDには大ヒット作「テルマエ・ロマエ」の打ち合わせ動画が収録されており、作者ヤマザキマリと編集長・奥村勝彦のスカイプを使った漫談のようなやりとりが映っていた。編集長がここまで仔細に作品に噛みこむのかということと、編集長の意向がここまで作品に盛り込まれるのかということに驚かされた(それほど社として大事な作品ということなのだろう)。

震災の影響をストレートに描いた作品も目立った。『ビーム』では、しりあがり寿「震える街」いましろたかし「ぼけまん」、『IKKI』では、ほあしかのこ「新・鉄子の旅」。
特に「新・鉄子の旅」では、「被災地鉄道・応援プロジェクト宣言」と称して、今後作中で継続的に被災地域の鉄道情報を追うほか、「ひたちなか海浜鉄道」運転再開記念の「ひたちなか海浜鉄道」応援ツアーを開催するようだ(ITmedia)。今号では【つげ巡礼】でお馴染み「いすみ鉄道」を取り上げていたが、【外資系出身の社長】に代わって、ムーミン電車を走らせていたなんて全く知らなかった。最後に大多喜を訪れたのは5年前くらいになろうか、近々再訪してみることにしよう。

なんだかんだ言って、唐沢なをき「まんが極道」や山川直人「澄江堂主人」のような醤油臭い作品が一番面白いという低迷状態が2~3年続いている。「うひゃあ」と思わず声を上げたくなるような作品をご存知の方は是非教えて欲しい。ただし「愛人」は除く。

『スピリッツ』ゴトウユキコ「うしはる」が(以下略

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